出会い・そして別れこの2年間泣かない日はなかった。 チャーミー今どこにいるの? どこかで幸せに暮らしてる? それともお空の星になったの? そうだとしたら、又生まれ変わってきっと会いに来てね。 ママもきっとチャーミーを見つけるよ。 きっとわかるよ、チャーミーがどこにいたって・・・ 毎日チャーミーに話しかける。 あの日からポッカリと心には穴があいたままだ。 何も変わっていない。 変わった事と言えば、長女がイギリスに留学中で 次女も高校生になったって事。 父の具合が急激に悪化していること。 この頃から父は入退院を繰り返すようになっていた。 たぶん、そう長くはないでしょう~医者からはそう言われた。 母は46歳の若さで逝ってしまったの。 だから父には出来るだけ側にいて欲しい。 たとえ寝たきりだとしても父の存在は娘にとってとても心強いものだから・・・。 父のもとに朝も昼も夜も通う生活が始まった。 体力的にはきつかったけど“してあげられる事”が嬉しかった。 でも家でいつもひとりぽっちの次女が気になる・・・・。 もしうちにペットを迎えたとしたら チャーミーは悲しむだろうか・・・ 私を恨むだろうか・・・ あるペットショップへ。 ただ何となく入った。 可愛い犬や猫が私を見ている。 シッポをふっている。 その中にこっちなんて見向きもしないでひたすら遊んでいる 小さなトライカラーのパピヨンがいた。 目が合った。 凛とした強い瞳の女の子。 “時間が止まった” 『ママ、私だよ』 ってチャーミーが言ってる・・・ クレアに出逢ったその時、チャーミーの声がしたんだ・・・ 空耳? この子を大切に育てて行こう~。 チャーミーのぶんまで幸せに育てよう~。 チャーミー、ママを許してくれる? その後、父は奇跡的に回復した。 正確的には危機を脱しただけだったけれど 一時的に家に帰れるほどになったの。 そしてクレアもママになった。 寂しかった我が家に新しい家族が増えたの。 ジュピちゃん、始めまして♪ クレアとジュピの無邪気な姿を見るたび涙がこぼれる。 “チャーミーごめんね” それから又月日は流れ、2004年2月 父はとうとう星になった。 69歳。 最期の時、娘や孫に手を握られた父の顔は幸せそうに見えた。 悲しくてやりきれなかったけど 父の満足そうな顔が救いだった。 “お父さん、やっと楽になれたね。やっとお母さんに会えるんだね” ~最愛の人との別れは誰だって悲しい~ でも父には精一杯の事が出来た。 父にもそれは伝わっていると私は信じている~。 ジャンル別一覧
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